日本では中学校から高校と英語を勉強しています。大学も含めると10年余も英語の勉強をしてきています。しかし社会に出てあるいは海外へ出かけて使える英語が身についているかと言うとほとんどの方が使える英語が身についていません。
確かに日本の英語教育は受験英語、試験に通るための英語の勉強です。実践で使える英語とは大分違うプロセスでした。実際には使うこともないような英語のセンテンスを試験問題の為に一生懸命覚えてきました。
日本人が英語をうまく使えないには大きく二つの理由があります。ひとつは①目的を持って勉強していないこと。ふたつ目は②感性をうまく利用していないこと。です。
①目的を持って勉強していないとは?
私達が中学校から英語を勉強してきたのは試験の為でした。特に大学受験では問題を解くための英語の勉強であり実際に使える英会話は範囲外だったでしょう。英語の勉強には「目的を明確にする」ことが必要です。「何のために英語の能力を身につけたいのか?」と言うことを自分の中にしっかり持っておくことです。何となくとか人がやっているから、英語ができるとかっこいいからとか、そのような理由ではダメです。英語を喋れるようになった自分が何をしているのかイメージできるかどうかです。海外留学している、海外で仕事をしている、何でも良いでしょう。英語を喋りながら自分が何をしているのか目をつむってイメージできるかどうかです。目的をイメージで持っておくことがとても大事です。
英語が喋れると言ってもどの程度のレベルまで目指して勉強するかもあります。海外旅行するためのと言うならそれ程難しいことではないでしょう。しかし、海外留学する、海外で毎日仕事で使うとなると十分ネゴできるレベルの英語力が必要でしょう。そのためにはある程度の必死さを持って勉強することも必要です。極端な話、貧しい国の人は自分のキャリアアップの為に英語を身につけアメリカ目指すとか必死に勉強します。貧乏から抜け出すために、より良い人生を手に入れるためにと彼らは生きるか死ぬかの思いで必死に勉強するのです。もし生きるか死ぬかの必死さで英語を勉強すると何となく英語を勉強するのとは結果は雲泥の差が出ることは明白です。大学受験で受かるか落ちるかと言う関門があるからあの頃は必至で受験勉強をしていた筈です。あの当時のような必死をもう一度燃やしてみましょう。
②感性をうまく利用しているか?
英語の勉強は、ある意味筋トレと同じです。大学受験の時の勉強は脳トレばかりで頭で覚える勉強でした。「使える英語力」は感性を磨いて習得してみてください。感性とは五感をフル活用することです。身体を使って英語を身体にしみ込ませることです。そのためには沢山聴く、沢山喋ることが必要です。英語の本をいくら黙読しても身体に英語はしみ込んで行きません。沢山音読して英語の音を身体にしみ込ませる時間を作ってください。身体にしみ込ませるためには繰り返しの練習が必要です。繰り返しを習慣にすることです。五感を磨くためには完成の幅を広げることも必要です。世界にはいろいろな英語があります。ブリティッシュイングリッシュだけが英語ではありません。アフリカに行けばアフリカ訛りの英語がインドにはインド訛りの英語があります。発音が日本語訛りだからと気にする必要はありません。英語の勉強に上手い、下手、良い、悪いと言うものさしはありません。日本人は真面目なのでミスや発音が悪いとか、下手だとかネガティブなモノの見方をしがちです。コップの半分に入った水をみて、「たった半分しか入っていない」と考えるか、「まだ半分入っている」と捉えるかモノの見方はいろいろです。あなたはどちらの見方をする傾向があるでしょうか?英語の上達のためにはポジティブなモノの見方をするクセをつけましょう。英語の勉強は五感をフル活用です。